Djangoプロジェクトの作成に引き続き、Djangoを扱う上での基本的な事項を記載します。作成したプロジェクトに対してさまざまな機能を付与するためにDjangoアプリケーションを作成していきます。
※本サイトはDjango2.0を対象としていますので、予めご了承ください。
Djangoアプリケーションの作成コマンド
Djangoプロジェクトは複数のDjangoアプリケーションを持つことができ、それぞれが独立した機能です。例としてDjangoプロジェクトの作成で作成したsportsというプロジェクトに対してDjangoアプリケーションを追加するケースを見てみましょう。ここではeventというアプリケーション名で作成するものとし、プロジェクト内に配置されたmanage.pyを利用して作成します。
まずはC:¥python¥sportsへ移動し、プロジェクト作成コマンドを入力しましょう。基本的な書式は以下の通りです。
python manage.py startapp <app_name>
これに今回作成するアプリケーション名を当てはめる場合は以下のように入力するとよいでしょう。
python manage.py startapp event
アプリケーション作成コマンドを実行後、同ディレクトリには以下のようにファイル・ディレクトリが作成されます（eventディレクトリ配下の太字のもの）。
- c:
- python
- sports
- event
- migrations
- __init__.py
- __init__.py
- admin.py
- apps.py
- models.py
- tests.py
- views.py
- sports
- __init__.py
- settings.py
- urls.py
- wsgi.py
- manage.py
アプリケーションファイルの概要
作成されたファイル・ディレクトリの概要は以下の通りです。
- migrations
- Djangoのモデルに変更が加わるごとにマイグレーションファイルが格納されるディレクトリです。このファイルを元にしてデータベースのテーブルやカラムが作成されます。
- admin.py
- Djangoの管理サイトに関する記述を行うファイルです。データベースが保持しているテーブルの一覧表示を行ったり、レコードの追加や削除、更新が容易に行えるインターフェースを提供することができます。
- models.py
- Djangoにおけるデータベース定義であるモデルを記述するファイルです。ここに記述された定義を元にマイグレーションファイルが作成され、そのファイルはmigrationsディレクトリへ格納されます。
- tests.py
- ユニットテストを記述するファイルです。メインの処理そのものに影響を与えるものではありませんが、品質を高めるために利用されます。
- views.py
- Djangoにおけるビューの記述を行うファイルです。ここで必要なデータを収集、格納した上でそれをテンプレートファイルへ引き渡すのが基本です。
これでDjangoアプリケーションの作成は完了です。必要に応じて都度アプリケーションを作成し、各種ファイルを編集していくのが基本的な流れとなります。次項は作成したDjangoプロジェクト、Djangoアプリケーションに対して記述を加え、サンプル画面ではなく自らが作成したページを表示できるようにします。